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特選ジャズアート
森上義孝 宮崎郁

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大井貴司ギャラリー・ジャズ・コンサート
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「ジョン・ルイスに捧ぐ」と冠したCDを、大井貴司は今年の冬リリースした。5枚目のアルバムである。いままでのアルバムと違う点はライブ録音であること、そしてなにより彼が敬愛するジョン・ルイスをトリビュートした追悼アルバムであることであろう。もちろんこのアルバムのライブ録音(東京TUC.2002.1)には私も客としてたちあったのだが。終了後の出演交渉を経て、半年後の9月1日、ハスキーズギャラリーで3度目の大井貴司のコンサートを行うことになった。

午後4時の集合時間前についた大井の開口一番は「ライオネル・ハンプトンが死んじゃったよ」であった。当夜のライブは案の定、ハンプトンの十八番「スターダスト」が1部で演奏された。ヴィブラホーンの音色は水面にしたたり落ちる水滴のように、その波紋はわれわれの心を魅了する。なんと美しい音色だろう。ハンプトンの魂が大井に乗り移ったようであった。出口誠のピアノ、谷口雅彦のベース、フォリス・フルフォードのドラムス、サイドメンが大井をもりあげる。

1部は他にシャイニング・ブルー、TOP 7th、ザ・モーニング・アフター等のオリジナルやバートランドの子守歌を演奏。そして2部の圧巻は亡き友ジョン・ルイスを偲んで演奏した「ジャンゴ」であったろう。大井は語った「僕はこの曲のミルト・ジャクソンにはまって、この世界にはいったんだよ。」と。しかし彼のヴィブラホーンの特徴はただ単に美しいだけでなく、ジャズ特有のブルースやファンキーとよばれるフィーリングを兼ね備えていることである。

そんな演奏が2部では「カム・ナ・ホーム・ベイビー」、「フリーダム・ジャズ・ダンス」、フォリスのドラムをフューチャーした「キック・イット」で聴けた。特にフォリスの抜群のリズム感は驚きで、なおかつ、彼はドラマーであるとともに、シンガーであるという認識を今回新たにもった。彼は大井の作曲した「おとぎ話」に歌詞を付け、そのあまいとろけるような美声でうたったのだ。そしてファイナルは、大井の「アイ・リメンバー・クリフォード」に優るとも劣らず、ジャズ・ファンの涙腺と心の琴線を刺激するいい曲(演奏)だったことを付け加えておこう。

2002年 9月 1日 ハスキー 加藤信吾

大井貴司
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