当日は彼女の専属カメラマンである伊東ひさし氏の「アキコ・グレース特別写真展」も兼ね、彼が撮影したアキコ・グレースのポートレートは、いやが上にもその雰囲気をもりあげた。

ライブは、レイブライアントの艶そうで有名なゴールデン・イヤリング、セロニアス・モンクのベムシャ・スイング、そしてストレート・ノーチェイサー、フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン等スタンダードを彼女なりにアレンジした曲や彼女のオリジナル、ザット・モーニング、ファースト・ソング等が演奏された。

曲は美しくまた、ピアノを高音域から低音域まで縦横無尽に弾きこなし、グイグイ引っぱっていくダイナミックな彼女のプレーはジャズファンの心をとらえてはなさない。「寒い真冬のホットなジャズは最高でした」アンケートをいただいたジャズファンの一節だが、この言葉につきる。彼女のピアノは大西順子の時もそうであったが、女性が弾いているという雰囲気を感じさせない力強い疾走感、そして美しさがある。今年も後わずか、来年もさらなる飛躍が期待される、ご当地、茅ヶ崎のジャズ・ピアニスト、アキコ・グレースに栄光あれ！

2002年　12月　29日　ハスキー 加藤信吾