そういえば、先日彼はbossa・ssicというニュー・アルバムをリリースした。このアルバムはボサノヴァリズムで欠かせないパーカスの代わりに、あえてチェロをいれ、ピアノ、ベース、チェロでクラシックの名曲をボサノヴァ風味で料理しているというが、やはり私は鈴木和郎の音楽の底流はジャズであると思う。

2部は、そんな料理でいえば、鈴木和郎のソウル・フード、ジャズを心ゆくまで堪能させてくれた。ジャズ・バージョンのビゼーの真珠取りの歌、オリジナルのまどろみの頬に、ウインド・フォー・ユー、ベサメ・ムーチョ、ベースの高瀬裕、ドラムスの岩瀬立飛とのコラヴォレーションでつくられる鈴木和郎のピアノ・ワールド、あなたはお楽しみいただけましたか？

2003年　3月　15日　ハスキー 加藤信吾