2004年4月10日、桜の季節に、小林陽一＆GOOD FELLASがやってきた。小林陽一＆GOOD FELLASの来ギャラリーは2度目。前回と同じメンバーはリーダーDS小林陽一とTPの岡崎好朗だけである。他はAS太田剣、BのISAM吉岡、そしてPの紅野敏彦。プロモートした私が書くのもなんだが、ゾクゾクするメンバーである。特にASとTPの2管は現在の日本のファンキージャズを語るとき常に、話題にあがる日本人ジャズミュージシャンで、今日のライブを楽しみにしていたお客様も多かったはずである。
演奏はジャズメンもよくとりあげるビートルズナンバー、Fool on the hillを皮切りに、小林のリーダー・アルバム『ニューヨークに恋して』モンクス・トリオの中からIn the dream、Hand in globe等が演奏された。他にはビクター・フェルドマンの名曲「チャント」、岡崎のオリジナル「ジーン・トゥール・シングス」が、そしてギャラリーのトイレのポートレート、ブラウン・ローチカルテットの「スイート・クリフォード」等が飛び散る汗をものともせず、白熱の2時間のライブで演奏された。1部が終了、太田剣は「暑い！冷房いれてください」。ホット・ジャズは夏も冬も関係ないんだ。ベースのISAM吉岡は、この後イタリアに勉強にゆくという。「何年かしてふたたび帰国した時の彼の演奏が楽しみである。」と小林は語る。その言葉にジャズ・メッセンジャーズ、小林陽一がもっとも敬愛してやまないアート・ブレイイキーの影をみることができた。小林のドラム人生は今年30年を迎える。そんな彼をリーダーとするGOOD FELLAS、まさに日本のジャズの良心である。

2004年　4月　10日　ハスキー 加藤信吾