BACK NUMBER　2006年　6月
紗野葉子・ジャズコンサート

久しぶりのボーカルによるジャズ・ライブ。同じ茅ヶ崎ジャズクラブのSさん推薦の紗野葉子のライブを初めて聴いたのは、昨年の横浜ジャズ・プロムナード、Bar Bar Barというライブ・ハウスだった。10月の半ばにおこなわれるこのプロム・ナードは、横浜だけでなく、近隣、いや都内からもファンが訪れるジャズの一大イベントである。
紗野葉子、ピアニスト近藤洋一、トム・ピアソンに師事し、2000年11月に第16回日本ジャズ・ボーカル賞新人賞を受賞した彼女のライブは、ギャラリージャズ当日もいっしょに出演されたピアニスト青木弘武、ベーシスト河原秀男のバッキングで、完璧な英語による歌唱力は、アニタ・オデイやジューン・クリスティのような華やかさを感じるなにかがあった。当日も、マイクの音合わせだけで、本番に臨み、見事にショー・アップされたステージは、われわれを楽しませてくれたことは書くまでもないだろう。ライブは映画音楽「慕情」にはじまり、フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン、君の瞳に恋してる、君住む街角、そしてBe Wicthed（魅せられて）等だれもが知っているスタンダード・ナンバーを表情たっぷりにうたいあげる。ピアノ青木がピアニカとピアノを同時に弾く離れ業も楽しめ、お客様も大満足な6月のジャズ・ライブであった。このライブが終わるともう梅雨。こういう時期はスー・レイニーのレイニー・デイでも聴いて雨を楽しもう。ボーカルって、とっても楽しいものなんだって、再認識させられたライブであった。

2006年　6月 3日　ハスキー 加藤信吾

↑紗野葉子