BACK NUMBER　2007年　12月
ダイアン・ハブカ　ジャズコンサート

彼女の七弦のギター弾き語りのルーツをこのライブがはじまるまで考えていた。ギターを爪弾きながら歌う「カーニバルの朝」。透明なパステル調の美しい響きの彼女の歌声。間違いなく、今回のツアーでライブに来られたお客様を魅了したに違いない。ロシアの棒高跳びの世界記録保持者に、セルゲイ・ブブカという選手がいる。ダイアン・ハブカ…。彼女のスラブ系の姓はチェコの移民の子孫として、複合文化社会であるアメリカに育ったためである。そして太陽の眩しいロサンジェルスで暮らす彼女。そんな彼女が大学時代にビル・ヒットナーに師事し、ジャズギターにめざめ、7弦ギターで移民国家ブラジルのボサノバの弾き語りに惹かれたことは容易に推測できる。（かも？）ライブは他にウェーブ、ブルー・ムーン、スピーク・ロウ、アイ・ウィッシュ・ユー・ラブ等が歌われ、照明を少し落とし、まったりとした雰囲気の中で、お客様を楽しませた。巷はもうすぐクリスマス。彼女の歌うホワイト・クリスマスはわれわれの団塊世代のジャズファンに幼き頃の思い出をよみがえらせた。明日は米国に帰るという最後のライブ、ダイアン・エミリー・ハブカは確実に湘南のジャズ・ファンの心を捕らえたに違いない。

2007年　12月9日　ハスキー 加藤信吾

↑ダイアン・ハブカ