BACK NUMBER　2008年　6月
東京銘曲堂 ジャズコンサート

今年も東京銘曲堂がニューCDをリリース記念でハスキーズギャラリーにやってきた。3人の名シェフがコラボレーションでジャズスタンダードの名曲を極上のジャズに料理する。そう、TMDは真正面からスタンダードジャズに対峙する王道トリオなのだ。
メンバーの川嶋哲郎（TS）は言う。「晩年のデクスター・ゴードンのように、奇をてらわずに本物で勝負する。だからむずかしい。」ドラムスを入れないギター・トリオ、このトリオの発案は岡安芳明（G）だが、そのライブは、いつも、あくまでも名曲を慈しみ、聴くものをわくわくさせる。
ライブの6月1日は、上村信（B）が最初に到着。岡安、川嶋の到着をまって、軽く音合わせ。本番は、午後4時からTMDのセカンドアルバム「SEPTEMBER SONG」の曲を中心に、1部はセンチメンタル・ジャーニー、ひまわり、ライク・サムワン・イン・ラブ、フレイト・トイレイン、2部はタイトル曲セプテンバー・ソング、春の如く、ディア・オールド・ストックホルム、そしてアンコールは、ご存知マイ・ワン・オンリー・ラブといううれしくなる選曲。途中TMDのいいところをベース上村は「音がきれい」「なるべく忠実に楽器の音を大切にしているので、サックスの息づかいまで演奏できけるところ」と表現していたが、まさにむせび泣くテナー、わがはいもうれしくて身震いしてしまうくらいすばらしいライブだった。

2008年　6月1日　ハスキー 加藤信吾

↑東京銘曲堂