BACK NUMBER　2009年　7月
サムライ・ビ・バップ・ジャズコンサート

「そう遠くない昔のことでございます。…」というナレーションの出だしで始まる切り捨て御免！時代劇ジャズが茅ケ崎にやってきた。那谷嘉兵衛（納谷嘉彦）、俵之ノ丞(俵山昌之)、大坂昌正(大坂昌彦)という3人のジャズ侍。全曲、ストーリーにあわせ、しろうさぎ、安息の日々、風雲急を告げる、月の詩、亀裂、宵の香、真夜中の果たし合い、そして希望の鐘の音というオリジナル楽曲が演奏された。緩急自在、ときにセシール・テイラー風、アナーキーなピアノ・プレイで演奏する納谷を、ベース、ドラムがしっかりサポートする。
ある時は果たし合いの場面を、またあるときは恋の世界を表現するジャズ時代劇。
マイルスの死刑台のエレベーター、あるいはオペラジャズ、ポギー＆ベスのようなシネ・ジャズやオペラジャズにまさるとも劣らない、日本風・時代劇ジャズ！感動であった。
しかし、あのフリーキーな高速ピアノプレイ、大音量、大迫力のドラム、弓の名手？によるクラシックあるいは効果音風アルコ演奏は当日、ジャズを聴くのははじめてという伊東からの客人にはどのように写ったのか？それが心配。でもよかった！夏はサムライ、男はジャズオヤジってか。

2009年　7月26日　ハスキー 加藤信吾

↑サムライ・ビ・バップ