BACK NUMBER　2009年　10月
山形雄子・コンサート

茅ヶ崎在住のジャズボーカリスト山形雄子は確実に成長した。彼女は湘南を中心にジャズボーカリストとして地道にライブハウス等で歌うとともに、歌声喫茶のリーダーとしてこの1年大活躍をしてきた。そんな彼女が湘南のケニー・バレル、ギタリスト佐津間純を迎えてのアフタヌーン・ライブである。ライブは彼女のデビューCD「ラビング・ユー」のタイトル曲からはじまった。そしてオール・オブ・ミー、バート・ランドの子守唄、ムーン・リバー、クライ・ミー・ア・リバー、スマイルを彼女の人生と照らし合わせた曲の解釈を交えながら情感豊かに歌った。そして佐津間のギター・ソロ、いそしぎが終わる頃、突然場内は真っ暗となる。彼女の「ハピバースデイ・ツー・ユー」の声とケーキを持っての再登場とともに、観客からクラッカーの音があがり、祝福の声が場内をつつむ。そう、今日は伴奏の佐津間の誕生日なのだ。心憎い演出である。周囲のお客さん、ミュージシャンに気を配れる彼女。これからも多くのジャズファンを獲得していくに違いない。
またライブで特筆すべきは、ユー・ビー・ソー・ナイス・ツ・カム・ホーム・ツーの後に彼女が歌ったオリジナル「風に抱かれた子守唄」であろう。ジャズではないが佐津間のギター伴奏で歌う彼女の曲は心を和ませる。そしてテイク・ミー・ホーム・カントリー・ロードの後アンコール　ラブで本日のライブは終了した。

2009年　10月23日　ハスキー 加藤信吾

↑山形雄子