BACK NUMBER　2008年　2月
塩川ゆう子＋澤田一範4　ジャズコンサート

オープニングはチャーリー・パーカー作曲、ヤードバード組曲。チャーリー・パーカーを心から敬愛し、自らのバンドを「バード・ウォッチャーズ」となずけ、湘南のボス・ギターと異名を持つ宇山恭平氏に贈る澤田一範4のトリビュートであった。彼を慕って集まったこの日のミュージシャン、アルト・サックス澤田一範、ピアノ田村博、ベース細川正道、ドラムス飯野工によるジャズ演奏は、そこに参集したお客様を含め、ギャラリー正面の位牌、献花、遺影の中宇山氏を追悼する時間の共有でもあった。
田村のビアノに呼応する澤田のアルトは、もちろん白熱したパフォーマンスである。2曲目オール・ザ・スイング・ユーアーの後、今回のジャズライブの企画、運営を担当していただいた湘南の歌姫ボーカル塩川ゆう子が加わる。彼女の十八番、アイブ・ガット・ユー・アンダー・マイ・スキン、黒いオルフェ、マイ・ワン・アンド・オンリー・ラブと生前ホテルやジャズフェスで、宇山氏とともに、ステージで演奏した曲を歌うと、塩川の目に光るものが…。休憩は15分、後半は、やはりチャーリー・パーカーのストーリー・オン・ダイアル・vo2にあるマイ・オールド・フレイム、そしてご存知キャラバン、バップ命の宇山氏にささげる澤田4らしい4ビートの選曲にお客様は大満足。そして後半は、塩川ゆう子のボーカルが入り、フォギーデイ、ザット・オールド・フィーリング、スモーク・ゲット・イン・ヨア・アイズでこの日のコンサートは終了した。最後に奥様が、ニュージシャンの語るエピソードに、「天国にいる宇山は、家の中だけでなく、外でも頑固だったんですねえ。」と感想を話された。しかし、湘南のボス・ギター宇山はジャズに関し、妥協を知らない反面とてもやさしい人でもあった。次は5月4日の湘南ジャズフェスティバル茅ヶ崎コンサートです。追悼　宇山恭平をテーマで開催します。たくさんの湘南のジャズファンのご来場をお待ちしています。

2008年　2月24日　ハスキー 加藤信吾

↑塩川ゆう子＋澤田一範4